「イノベーションの攻略書」イノベーションワークショップ, 東京大学 伊藤国際学術研究センター, 木曜日, 28. 11月 2019

大企業がイノベーションを起こす最も良い方法は、自社をイノベーション・エコシステムと見なすことである。既存企業は自社の中核事業という制約があるため、一つの事業を作り出すことに全力を注ぐスタートアップほど自由にはふるまえない。したがって既存企業は、中核事業を阻害することなく新たなイノベーションを起こす能力を強化する必要がある。そのためには組織構造に大きな変化を要求され、最終的には新たな事業モデルの探索と既存の事業の運営を同時に実施できる企業へと変貌する。
いわゆる両利き経営の組織への移行は、経営手法を戦略的に再調整し、新たな形にすることから始まる。そのために企業はイノベーション投資方針を作成し、自社の業界が向かう将来の方向性を説得力ある形で予測し、競争力を維持するためにイノベーションをどのように活用するかを示さなければならない。



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大企業は自分たちが単一のビジネスモデルを持つ一枚岩の組織であると考えるのをやめる必要がある。そのかわりに、大企業は自社の各事業に対してエコシステムの考え方を適用すべきだ。すべての企業は、立ち上げ済みのドル箱事業と、儲かるビジネスモデルを模索中の新規事業が混ざったバランスのとれた事開ポートフォリオを構築する必要があるのだ。イノベーション・ポートフォリオを分析管理するためには、イノベーション・フレームワークが必要となる。中核、隣接、変革的の3種類で事業を分類するだけでなく、フレームワークを使えばイノベーション行程のどの段階に事業があるのかをマッピングできる。この2軸で事業ポートフォリオをマッピングすれば、企業はポートフォリオの分布状況だけでなく、イノベーションライフサイクルのどこに自社事業があるかを知ることができる。儲かるビジネスモデルの探索に関するイノベーションチームの進捗を測定するためには、通常の財務的なKPIは役に立たない。イノベーションKPIと呼ばれる新たな指標が必要なのだ。企業が生み出した新たなアイデアの数、プロダクト・マーケット・フィットを実証した事業案の比率、あるいは学習速度といった、代替となる指標を使った台帳管理である。
イノベーションの実践は、イノベーション・エコシステムの最前線に位置する。新型車の開発でいえば、初めて実地走行する場にあたる。ここでアイデアが生み出され、試され、成長を遂げる。エコシステムにおける他の要素は、優れた実践プロセスなしには意味をなさない。例えば、新商品アイデアを顧客に対して検証しないのであれば、イノベーションの投資方針を洗練させることも、適切な新規事業ポートフォリオを構築することもできない。御社はイノベーション攻略の準備ができていますか?
50年前の1969年7月20日、ニール・アームストロングとエドワード・ユージン‘バズ’アルドリンの二人は、人類史上初めて月に降り立った。そしてその間、アポロ11号計画の第三の乗組員であるマイケル・コリンズは指令モジュールで月を周回軌道していた。この月面着陸計画の成功は我々の世界観だけでなく我々の日常生活にも大きな影響をもたらした。50年たった今では当たり前の様に感じている様々な発明の中には、月面着陸を目指してソビエトと競争を繰り広げる中でNASAが初めて生み出したものが数多くある。例えば、CTスキャン、靴の中敷き、コードレス工具などである。
近年、宇宙計画である「ムーンショット」という用語を企業向け専門用語として使う例を頻繁に目にする。その場合には、ムーンショットとは近い将来の成功や利益にとらわれない、リスクが高く、ゲームのルールを完全に覆すようなビジネス施策を意味する。しかし「ムーンショット」という言葉の人気にもかかわらず、歴史的な宇宙計画から50年を経た今も、アポロ計画から得られたプロジェクト管理上の様々な教訓を自社のイノベーション管理手法にほとんど取り入れていないことが多い。本当にムーンショットの準備ができている企業は何社で、格好良い言葉を使っているだけという企業は何社なのか。
継続的にイノベーション・アイデアを収益化するための仕組みづくりが、 本ワークショップの目的です!
アジェンダ:
【1日目】11月28日(木):『組織のイノベーション力構築ワークショップ』
ワークショップの1日目では、皆さんの会社でイノベーションを開始するために必要なものを見ていきます。まず最初に自社の目的と目標に基づき、皆さんの会社のイノベーション投資方針を作成します。次に皆さんの会社の事業ポートフォリオを見ることで、既存のポートフォリオの盲点を洗い出します。ワークショップの1日目の対象は、企業の経営トップ、あるいは企業の成長戦略の作成を担当する人です。
-自社の戦略目標、目的、狙いを特定する。
-自社のイノベーション投資方針を作成する。
-全社目標やターゲットと、自社の投資戦略との整合性をとる。
-リソース分配の方法を身に着ける。

【2日目】12月2日(月):『仮説検証プロセス実践ワークショップ』
ワークショップの2日目では、事業テストの達人になるためにどうすればよいのかを集中的に学習する。具体的には、事業のテストに科学的手法を適用する方法、すなわちビジネスモデルを文書化する方法、ビジネスモデルの想定条件の優先順位付け方法、テストの実施方法、及び繰り返し型の事業開発ロードマップの作成方法などを学ぶ。ワークショップの2日目の対象は、企業の新事業責任者および新事業チームである。
-くり返し型の実施プロセスとツールを身に着ける。

「イノベーションの攻略書」イノベーションワークショップ

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